なりたかったもの。

どうでもいい筆者の夢を聞いてください。 幼い頃から筆者はそれはもう本が好きで、時間があればすぐに読書に励むような時代を送ってきました。 中高生になるとそれはもっと加速し、気が付けば自身が物語の語り部として作品を作るようになっていました。青い…

教科書と追想。

汚れつちまつた悲しみに 今日も小雪の降りかかる 汚れつちまつた悲しみに 今日も風さへ吹きすぎる 【汚れつちまつた悲しみに《山羊の歌》より】著:中原中也 幼い頃を振り返ると、その視点の違いにふと驚かされることがあります。 澱の無い子供の視点であっ…

珈琲。サザエさんと一時の憂鬱。

週末になると、ふらりと珈琲を飲みに行きたくなる。 大の珈琲好きという訳でもなく、煙草のお供として嗜むことが多い気がする。 地元でも都会に出ても、ふと気付けば何処かの喫茶店へ足を運んでいる。 香しい、静謐な空気の中で過ごす時間は、何物にも代えが…

空と人生と。

たったいま死んでいい という言葉が思い浮かぶ瞬間があって そう口に出さずにいられないほどの強い感情があったとしても その言葉通りに本当にその場で死んだ者がいるかどうか 【夜のミッキー・マウス 《五行》より 著:谷川俊太郎(新潮文庫)】 その界隈で…

ビギナーズラック~旅行中《トラベリング》~

――それはまるで歌の文句のように僕の耳に残った。 「ミス・ホリデー・ゴライトリー、トラヴェリング」 筆者の愛読書の一つ、「ティファニーで朝食を」から抜粋させてもらった。 タイトルを耳にしたことがある人は多いのではないだろうか。 映画ではオードリ…

旅がしたい。そこに尽きる。

「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。」 きっと学生時代に、誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。 かの有名な江戸時代に生きた俳人、松尾芭蕉の「おくの細道」。 「舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老ひを迎ふるものは、日々旅に…